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朗読おとぎよみキャンドルナイト2011

夏至の夜にろうそくのあかりのなかで

朗読するようになりましてから

三年目となりました


今年の演目は『一千一秒物語』(稲垣足穂/作)

このたびは朗読とあわせて

影絵に初挑戦いたしました果敢なまるさん


Atelier Shiroの聴衆を惹きこんだすばらしい音響演出を

お伝えできないのが無念ですが

少しく雰囲気だけでも感じて頂けたらと

ご紹介させていただきます・・・





まだ明るいリハーサル後の台本を載せた譜面台と明かり取りのキャンドル
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朗読が始まったのは八時半を回っておりました

そのころはさすがに闇が広がって

ろうそくの明かりが際立ち美しく・・・


まーではでは、「朗読まるさんのおとぎよみ」

はじまりはじまり~



『一千一秒物語』
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【A MEMORY】 

物やわらかな春の月が中天にかかって 森や丘や河が青くかすんでいました
そして遠くのほうに岩山の背がほの白く光っていました
 そこらじゅう一面に月の光がシンシンふりそそいで 
ずっと遠くの遠くの方から トンコロピーピーと笛の音が聞えてきます 
 それはなにか悲しげな なつかしい調子で 聞えるのか聞えないのかわからないくらい
微かに伝わってきます 耳を澄すと その笛の音につれて 恨むような 嘆くような声が
なにか歌っているようですが 何を云っているのかちっとも判りません
 トンコロピー・・・・・・ピー・・・・・・
 笛の音がすると 月の光がまたひとしきり降りこぼれてきます
 すると
「たぶんこんな晩だろうよ―」
 どこからかこんなつぶやき声がしました
「え?どうしたのが」
 とわたしはおどろいて問い返しましたが 声は何にも答えません 
 そして相変わらず月の光がシンシンと降っているだけでした
 するとまた どこからともなくさっきのつぶやきが投げやるように 悲しげに
こんどは少うし腹を立てているような調子で聞えました

「たぶん こんな晩だったろうよー」
「えッ どうしたのが?」
わたしはあわてて問い返しました けれども声はもう答えようとしませんでした・・・・・・
 わたしは気がついて足もとから石をひろい上げました 
しかしむこうへ投げつけるまえに なにかがっかりしたふうに落してしまいました

 青い月夜で 山や丘や森が夢のようにかすんでいました
 トンコロピー・・・・・・ピー・・・・・・



【黒猫のしっぽを切った話】

 ある晩、黒猫をつかまえて鋏でしっぽを切るとパチン! と黄色い煙になってしまった
 頭の上でキャッ! という声がした 窓をあけると 尾のないホーキ星が逃げて行くのが見えた

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【月をあげる人】 

ある夜おそく公園のベンチにもたれていると うしろの木立に

人声がした
「おくれたね」
「大いそぎでやろう」
カラカラと滑車の音がして 東から赤い月が昇りだした
「OK!」
 そこで月は止った それから歯車のゆるゆるかみ合う音がして
月もゆっくり動きはじめた 自分は木立のほうへとんで出たが
白い砂利道の上にはただの月の光が落ちて 
きこえるものは樅の梢をそよがす夜風の音ばかりだった



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【A TWILIGHT EPISODE】

 ある夕方 電燈がともらなかったので人々がさわいでいた
 自分は自転車に乗って 電燈会社に交渉に出かけた 事務所にはだれもおらずにシーンとしていた 
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発電所の石段を駆け上ってドアをあけてみたが 
やはり無人で ただダイナモが闇の中でかすかに光っているだけであった
 窓のうすら明かりにすかしてみると 粉のようなものがいっぱい充ちているので 
何事だろうとはいって行ったとたん バタバタと音をたてて鳥みたいなものが頭の上を通った 
それがトワイライトの方へ低く飛んで行くので 追っかけて行って帽子で叩くと
パタッと落ちてガラガラとあがき廻った
 バネ仕掛の蛾だった
 同時に街にパッと灯がついた
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【ポケットの中の月】

 ある夕方 お月様がポケットの中へ自分を入れて歩いていた 
坂道で靴のひもがとけた 
結ぼうとしてうつ向くと ポケットの中からお月様がころがり出て 
俄雨にぬれたアスファルトの上をころころころころとどこまでもころがって行った 
お月様は追っかけたが お月様は加速度でころんでゆくので 
お月様とお月様との間隔が次第に遠くなった こうしてお月様は
ズーと下方の青い靄の中へ自分を見失ってしまった


【AN INCIDENT IN THE CONCERT】

 北星の夢幻曲が始まると オーケストラの中から黄いろい煙がパッと舞い上って 
会場中に拡がってしまった
 玄関にいた係員らがあわてながら窓という窓をあけ放して 
その排出につとめた 煙がなくなってしまった時 オーケストラも 
聴衆もみんなどこかへいなくなり 広い会場にはただ
まぶしい花ガスの光が降りそそいでいるだけであった
 いったい何事が起こったのか? 
会場内にいた人々が消えてしまったので 知る由もなかったが
 この不思議は たぶん その夜降るように空いっぱいに詰っていた
星屑のせいだろうということに衆論が一致した

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【A MOONSHINE】

 Aが竹竿の先に針金の環を取り付けた
 何をするのかとたずねると 三日月を取るんだって
 ぼくは笑っていたが きみ おどろくじゃないか 
その竿の先に三日月がひッかかってきたものだ
 さあ取れた取れたと云いながら Aは三日月をつまみかけたが
 熱ッッと床の上へ落してしまった すまないがそこのコップを取ってくれって云うから
 渡すと その中へサイダーをいれたのさ

 どうするつもりだって問うと ここへ入れるんだって 
そんなことしたらお月様は死んでしまうよと云ったが 
なあに構うものかと鉛筆で三日月を挟んで コップの中へほうりこんだ
 シャブン! ってね へんな紫色の煙がモヤモヤと立ち昇った
 それがAの鼻の孔へはいったもんだ 奴さんハクション! とやる
 つづいてぼくもハクション! そこで二人とも気が遠くなってしまった



 気がつくときみ 時計は十二時を廻っている 
それにおどろいたのは三日月がやはり窓のむこうで揺れていたことだ
 Aは時計の針と三日月とを見くらべてしきりに首をふっていたが 
ふとテーブルの上のコップに気づいて顔色を変えた 
コップの中には何もなくなっているのだ ただサイダーが少し黄いろくなっていたかな 
Aはコップを電燈の下ですかしながら見つめていたが やにわに口のそばへ持って行った
 止せ! 毒だよとぼくは注意したが 奴さんは構うもんかと云って 
その残りのサイダーをグーと飲んじまった 
きみそれからだよAがあんなぐあいになっちまったのはね


 でもそれからぼくは いくら考えても判らないものだからS氏のところへ行って 話したんだ
 デスクの前でS氏は ホウホウと云って聞いていたが
 まさかと云うから ぼくは
 いや現に眼の前に見たことですよって云うと 
S氏は フンそれでその晩のお月様は照っていたかいって聞くんだ 
ぼくは そりゃすてきな月夜で そこらじゅう真青でしたと云うと
 S氏はシガーの煙を環に吐いて
 ムーンシャインさ! って笑い出したのさ


 いったい話はどうなっているんだって云うのかね? 
 そうさ それが今日に至るまでも判然としないものだから きみにきいてみようと思っていたのだよ


 ではグッドナイト! お寝みなさい 今晩のあなたの夢はきっといつもとは違うでしょう



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後ろからろうそくの明かりで照らされた影絵は
かみしばいの舞台で・・・

さて皆さんのこの夜の夢は如何に・・・?!



ご来場の皆さんには影絵のカードをお配りしました
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裏には先に少しくご紹介いたしましたもの

改稿いたしました寄せ書きを・・・
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このたびはあらためて

朗読の楽しさを堪能いたしました

そして影絵の楽しさにも出逢いました

お聴きくださった皆さんに感謝


きっとまたどこかで朗読おとぎよみを

お聴きいただけます日が

おとずれますことを願って・・・・








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by otogiyomi | 2011-06-27 16:33 | しろまるさんのおとぎよみ/語り・音楽

2011年6月19日のおとぎよみ

初夏らしい日でしたので

急遽、お庭でのおとぎよみと相成り

少し準備に時間を頂いちゃいました

かたじけない・・・


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おとぎよみ夏場所は日除け必須

次回よりお母さま方、ぜひUVケアしてきてくださいませ

もちろんまるさんもUVケアで美肌を目指します


さてはて今月はどんなお話を読みましたのでしょう





___________________________________

ぱんをぱくぱく

作/梅田俊作 
教育画劇

はらぺこのこぶたのころすけが
きつねのパン屋さんへパンを買いに行きます
今日はぶたパンじゃなくてうさぎパンにしてみようっと
こぶたのころすけがおいしいうさぎパンを食べると・・・
あららら、うさぎに変身しちゃいました

生まれてはじめてうさぎになったころすけは
大喜びでぴょんぴょん跳ねてお家に帰りますが・・・






* * * * * * * * * * * * *

古い紙芝居です
画風がほんわかしていて
パンもほんわかおいしそう

変身するお話って楽しいんです
こどものころはまるさんもよく変身しました


みんなは何に変身するのかな



___________________________________


さぎとり



紙芝居 さぎとり紙芝居 さぎとり絵本ナビ




寝ているサギをたくさんつかまえて
腰にゆわえつけたでんすけさん
おきだしたサギたちがいっせいに飛び
おやおや、でんすけさんも
ふわりふわりと空高く舞い上がりました
えらいこっちゃ~

でんすけさんは目の前にあらわれた
鉄の棒にしがみつきサギを解き放ちます
しかしその鉄の棒は、なんと
五重塔のてっぺんだったのです
さぁ、でんすけさん、大ピンチ!!





* * * * * * * * * * * * *

ああ、落語だいすきです
平素、教育的な要素はまるで
意識していないおとぎよみなのですが
いつか、こども達に「サゲ」(オチ)を
教えて差し上げたい!と切に願っているまるさんです
さぎとりは落語かみしばいのなかでもお気に入りです

でんすけさんの阿呆かげんがグッド
読む前に、みんなに最後のズッコケかたを仕込んでから
読み始めましたが、まるさん、きちんと落とせたかしらん





___________________________________

おりがみ工作あそび

お庭でかみしばいを片付けてから中に入ると
みんな一生懸命おりがみを折っていました
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なに作っているの~

おお!
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この日は夏至ちかく、キャンドルナイトを意識して
おりがみでキャンドルホルダーを折ってキラキラをつけていたようです


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by otogiyomi | 2011-06-26 06:49 | 第3サンデーのおとぎよみ/紙芝居・絵本

旅人

まるさん家に旅人がきた

旅の話しをいっぱい聞いた

羽をやすめたらまた北上するそうな

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by otogiyomi | 2011-06-20 09:55 | おまけ

次回のおとぎよみ

六月というのに

肌寒いのはまるさんの家だけ???

長袖三枚重ネヨ・・・


しかし、今月もホットなまるさんのおとぎよみ

♪第三サンデー三時からさんさんまるさんのおとぎよみ♪

さー、元気だして参りますぞな、もし!

みんなも張り切って、スキップで来てくださーい




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紙芝居  まるさんのおとぎよみ

とき:2011年6月19日(毎月第3日曜日)午後3時から午後4時まで

ところ:イタリア料理 ラ・フォルケッタ

      北海道江別市西野幌93-17/電話(011)398-7694

参加無料*おりがみ工作あそびとおやつ付き*

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by otogiyomi | 2011-06-14 15:53 | 第3サンデーのおとぎよみ/紙芝居・絵本

日本だけじゃなかったよ




今日6.11・・・

デモンストレーション行進ありますぞな
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世界中で・・・
6.11 脱原発100万人アクション
http://nonukes.jp/wordpress/


勿論まるさんの住む北海道江別市でも・・・
歩こう脱原発!子供たちを放射能から守ろう!in 江別
http://www.center-i.jp/infomation.php?id=415






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by otogiyomi | 2011-06-11 08:33

3ヶ月

経て・・・

如何様な御事情が御有りでも

原子力発電は・・・




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明日デモンストレーション行進ありますって。


日本中で・・・
6.11 脱原発100万人アクション
http://nonukes.jp/wordpress/


勿論まるさんの住む北海道江別市でも・・・
歩こう脱原発!子供たちを放射能から守ろう!in 江別
http://www.center-i.jp/infomation.php?id=415






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by otogiyomi | 2011-06-10 16:38

水無月之ヒトコマ

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青空に南風蕗蛙跳ビ(あおぞらにみなみかぜふきかわずとび)

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by otogiyomi | 2011-06-08 10:20 | おまけ

わたぽぽ

ひらいて・・・とじて・・・
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by otogiyomi | 2011-06-07 15:16 | おまけ

タルホのハナシ

六月

一日一日、夜がみじかくなって参りました


夏至の朗読にむけて

少しく題材についてのお話を・・・

『一千一秒物語』

作者は「稲垣足穂」(以下:「タルホ」)

簡単に紹介しますと、

タルホは1900年12月26日生まれ(1977年10月25日没)

大正から昭和にかけて

いわゆるモボね

極貧生活もしたけれど

作品はキラキラしています




代表作でもある『一千一秒物語』はタルホの処女作

17歳の頃から綴っていたもので、刊行は23歳の時


夜景画の黄色い窓からもれるギターを聞いていると
時計のネジがとける音がして 
向こうからキネオラマの大きな月が昇り出した


こうして物語は始まり

そして物語はいくつものコントから織りなされる

モダンで御洒落で攻撃的で硬質な

透明な硝子の電球とそのフィラメントのよう





ある晩、黒猫をつかまえて
鋏でしっぽを切るとパチン! と黄色い煙になってしまった
頭の上でキャッ! という声がした
窓をあけると 尾のないホーキ星が逃げて行くのが見えた



こうして想像し得る風景を突然にくるんとひっくり返してしまうのです


ある晩 露台に白っぽいものが落ちていた
口へ入れると冷たくて カルシュームみたいな味がした 
何だろうと考えていると だしぬけに街上へ突き落とされた とたん 
口の中から星のようなものが飛び出して 
尾をひいて屋根のむこうへ見えなくなってしまった 
自分が敷石の上に起きたとき 
黄色い窓が月下にカラカラとあざ笑っていた





流れ星と取っ組み合いしたり

お月様に石を投げつけたりもします

性悪なタルホ



ある夕方 お月様がポケットの中へ自分を入れて歩いていた 
坂道で靴のひもがとけた 結ぼうとしてうつ向くと 
ポケットの中からお月様がころがり出て 
俄雨にぬれたアスファルトの上を
ころころころころとどこまでもころがって行った
お月様は追っかけたが 
お月様は加速度でころんでゆくので 
お月様とお月様との間隔が次第に遠くなった 
こうしてお月様はズーと下方の青い靄の中へ
自分を見失ってしまった



月や星がいっぱい登場するにもかかわらず

とても非自然的な世界感



けれどやはり

月も星も明るく光っています







「何をちョこざいなお月様」



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by otogiyomi | 2011-06-04 11:10 | しろまるさんのおとぎよみ/語り・音楽


語り・音楽・影絵・人形劇などの「しろまるさんのおとぎよみ」のこと。愛犬あすぱら君との「土に暮らすかたち」などの徒然も。


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